その他の治療
1.親知らず
2.顎関節症・歯ぎしり
3.睡眠時無呼吸症候群
4.口腔がん
5.提携先医療機関
1.親知らず
親知らず(智歯)とは、第3大臼歯のことで、前から数えて欠損歯が無ければ8番目の歯のことです。
現代人は顎が細くなって歯が生えるスペースが狭くなる傾向にあるため、親知らずが適切な位置に生えてこられなることが多くなってきました。
真っ直ぐ正常な位置に生えて正常に機能している親知らずは、抜歯の必要がありません。
問題は、斜めに生えたり、生えてこられず歯ぐきに埋まったままになったりしている親知らずです。そのような状態の親知らずには細菌が溜まりやすく、虫歯や歯ぐきの炎症を引き起こしやすくなります。親知らずが前の歯と重なった部分に細菌が溜まって、前の歯が虫歯になってしまうこともあります。
問題を起こした、あるいは起こす可能性が高い親知らずは、抜歯の対象となります。
親知らずの抜歯は、生え方によって難易度が大きく変わります。
顎骨の深い位置にあるなど難易度が高い抜歯になる場合は、連携病院の口腔外科をご紹介しております。
親知らずの抜歯は大変で怖いイメージをお持ちかと思われますが、違和感があれば大きく腫れたりする前に早めにご相談いただくことが何よりも大切です。
2.顎関節症・歯ぎしり
「開閉口時にカクンと音が鳴る」「開閉口しづらい・痛い」「顎関節(耳のやや手前)付近を押すと痛い」などの症状があれば、顎関節症を疑います。
顎関節症の原因はいくつかありますが、大きな原因として近年注目されているのは「歯の接触癖(TCH)」です。これは、物を咬んでいる時以外の時間にも上下の歯を接触させてしまう習慣のことを言います。
上下の歯は本来、食物を咬み砕く時だけ接触するもので、1日24時間のうち接触する時間はわずか20分ほどです。何もしていない時は咬むための筋肉が緩んで、上下の歯の間には隙間ができます。
ところが、TCHを持つ人の場合、何もしていない時でも上下の歯を接触させ、そのまま長い時間咬み続けてしまう癖がついてしまっているのです。無意識なので、力をかけている自覚はありませんが、かなりの力がかかっています。
これが顎関節や周囲組織にダメージを与え、顎関節症が発症するのです。
TCHの治療は「自覚すること」から始まります。無意識に咬んでしまう癖に気が付くことで、咬む時間を減らしていくのです。地味なようですが、それしか方法がありません。
具体的にはまず、上下の奥歯が接している時の感覚と接していない時の感覚を覚えてください。そして、接していない時が正常で、接している時が異常であると自己暗示します。これを繰り返すことにより、食事中以外で奥歯が接した時に違和感を覚えるようになっていくことが狙いです。また、「奥歯を離す」と書いたメモ用付箋を冷蔵庫の扉やテレビの端など目につきやすい所に貼って注意を促すという方法もあります。
このようにして咬む時間を減らしていくと、顎関節症の症状はだんだん軽くなっていきます。夜間の歯ぎしり・食いしばりがある場合はマウスピースを併用することもあります。
他に良くない習慣としては以下のようなものがあります。
- 急に大きな口を開ける
- 吹奏楽器を長時間吹く
- 頬杖を長時間つく
- 横向き寝で顎関節を圧迫する
顎関節症には上のような習慣が原因ではなく関節や周囲の組織が変形して起こるものもあり、その場合は提携病院の口腔外科をご紹介いたします。
3.睡眠時無呼吸症候群
耳鼻科などで睡眠時無呼吸症候群と診断され、口腔内装置作製の依頼書をお持ちの場合は当院で対応が可能です。
型をとって1週間ほどで完成します。
4.口腔がん
- 大きな口内炎がある
- 粘膜が白変・紅変・黒変している
- 舌にしこりがある
などの症状が2週間以上続く場合、念のため悪性腫瘍の可能性を疑います。
精密検査は提携病院の口腔外科に依頼しております。
提携先医療機関
共済立川病院 歯科口腔外科
http://www.tachikawa-hosp.gr.jp/shikakou.html
東京都立多摩医療センター 歯科口腔外科
http://www.fuchu-hp.fuchu.tokyo.jp/about/department/dentistry/
東京医科歯科大学 歯学部付属病院
http://www.tmd.ac.jp/denthospital/clinic/index.html